昨日は、青年部関東第三ブロックの主人の茶花の講演に運転手で付いて行ってきました。
会員の皆様の熱心なお姿に感動しました。青年部の活動を頑張っていた結婚前を思い出しました。楽しく、苦しく、忙しい活動でした。現在の青年部の皆様は、私の時代よりもきっとご苦労されているのでは無いかしら?と思いながら、頑張って!と心の中で応援しました。
沢山のお花もご用意くださっていました。この時期ですから椿や菊、照り葉、色とりどりで綺麗でした。
茶花は引き算の花、どこまで引いていけるか、いかに形やしなを作らないか、を考えると良いよ!と私は社中に言っています。
私は若い頃、池坊の華道も習っていて、立花迄厳しく教えていただきました。立花は込藁でないと生けさせてもらえないほどの厳しい先生でしたので、泣きたくなった事もあったなぁ〜!それも良い思い出です。裏千家学園で初めて自分で茶花を入れた日に、当時の業躰先生に「華道をやってるか?」と問われ「はい」と返事をすると「やっぱりな」と一言残して行ってしまわれました。その頃はその言葉の意味が分からずに?がいっぱいでした。茶花に華道の気持ちや形が出ていたのだ!とずいぶん後になって分かりました。私は茶花と華道の両立ができる良い意味での器用さが無く、きちんと茶花と華道を分けて考えられる方が羨ましいと思っていました。結婚して茶道を仕事にする事になった時に、茶花と華道を両立できる技量が無い私は華道を諦めざるを得なくなり、華道も大好きだったので、諦める為に花鋏は取っておきましたが、その他の華道の道具は処分しなければ未練が残る!と処分してしまいました。今になって、あれが有ったらよかったのに!と思う事もありますが(笑)
炉になると花は椿が主になりますが、菊も使えます。今の時期、いろんな菊が咲いていて楽しみです。
毎年、磯菊と浜菊、あれ?どっちだっけ?黄色い花が磯菊?白い花が浜菊?と心の中で確認しないといけない自分がとっても情け無いです。段菊(段々にお花が咲いています)、だるま菊、嵯峨菊、野紺菊、野路菊、今の時期綺麗に咲いています。なかなか覚えられない(笑)寒くなると寒菊、寒菊は花というよりも葉っぱの赤を喜びます。
うちの秋明菊はまだ咲いていますが、もう終わりですね。秋明菊はキク科ではなくてキンポウゲ科なのですが菊の名前がついています。白い清楚な秋明菊は交配種、昔中国から入ってきて、京都の貴船に野生化した物が本来の秋明菊だそうです、今は貴船菊と呼ばれる赤紫色の八重っぽいお花です。
利休様が「利休」という号を勅賜(ちょくし)された時に、古渓宗陳(こけいそうちん)から送られた偈頌で、古渓は利休様を孤高隠逸な菊の花に例えられています。
龐老(ほうろう)は神通(じんつう)の老作家(ろうさっけ)、飢え来れば飯を喫し、茶に遇えば茶、心空及第して等閑に看れば、風露新たに香る隠逸の花(いんいつのはな、菊の事)
菊に例えられた利休様を思って、大事に使っていきたいと思っています。
2023/11/19