明日は夏至です、昨日天気予報を見ていると一番早い日の出時間を報じていました。北海道根室では3時37分、此処関東は4時26分、故郷福岡は5時09分、一番遅い沖縄与那国島は6時00分、関東にお嫁に来た時に朝早くから明るくなるなぁ!と感じました、日本も広いですね。
今月は水無月のお菓子を稽古に使っています。6月1日の氷の節句、30日の夏越の祓までのお菓子です。水無月のお菓子を使うといつもお菓子の研究をなさっていた鈴木宗康先生を思い出します。宗康先生からは、三角は氷を意味して、上の小豆は厄払いを意味していて、本来は下の三角は葛で出来ていて、上の小豆は厄だからパラパラと乗っているのが良いんだよ!と教えていただきました。今月の淡交社のカレンダーの水無月は、下は葛だかどうだか分かりませんが小豆はパラパラと乗っていて、このくらいが良いなぁ!と思っていますが、今はどのお菓子屋さんも下が外郎で、上にはびっしりと小豆が乗っています。確かに小豆がいっぱいの方が甘くて美味しいですからそうなるんだろうなぁ!と思っていますが、先生がご覧になったら「そんなに祓わなくちゃいけない厄がたくさんあるの?」と仰りそうです(笑)
鈴木宗康先生のお家は、日本橋の「鈴木越後」と言う菓子店と言われていますが、本来は薬問屋でいらして上白糖が手に入るので「江戸名物案内番付」で大関(当時は横綱位は無かったので最高位)を取っていた羊羹(天下に鳴る!と言われていたようです)を作っていらしたそうです。明治になってお砂糖が何処でも手に入るようになると元々菓子店では無かったので羊羹を作ることは辞められたようですが、現在富山の「鈴木亭」が屋号と三つ鱗の商紋を受け継いで当時の製法で羊羹を作っています。
鈴木亭さんのホームページによると、上白糖を使っていたので現在の価格で一棹50000円ほどの超高級品、贅沢品だったようです。去年の大河ドラマ「べらぼう」でも質素倹約を促した松平定信が「鈴木越後の羊羹を日々使いにしておろう」と鈴木越後の羊羹を贅沢品と戒めるシーンが出てくるほどの羊羹だったそうです。
水無月を見て懐かしく思い出した宗康先生を偲んで、6月の後半の稽古は、鈴木亭の「天下鳴」の羊羹です、乞うご期待を!
宗康先生のお嬢様は学園の同期でしたので、宗康先生には本当によくしていただきました。娘宗里が学園に行った際にも、小澤の娘だ!といつも気にかけてくださっていました。娘は「私が何かしてるとそっとすごく近くに寄って来てくださって、小さな声で大丈夫か?って声をかけてくださる」と有り難がっておりました。とっても優しいおおらかな先生でした、水無月のお菓子を見ると先生のお顔やお茶の水博士のような(あちらで怒っていらっしゃるかな?(笑))お姿(息子さんの宗博先生がだんだんそっくりになっていらっしゃいます(笑))を思い出して懐かしくなります。
宗香