今朝は丹沢大山国定公園になっている、雄大で少し雪をかぶった大山と丹沢の山々や、鵜や白鷺、大鷺が餌を取るために川に居る姿を見ながら運転してきました。いや〜!田舎もいいものだなぁ!工業地帯で育った私は、こんな風景を普通に見ながら生活できる事がとても贅沢に感じます。
現在寄付きの床の間に、節分で有名なお寺や神社の御朱印を押していただいた色紙を掛けております。
娘の初茶事の事を書かせていただきましたが、この色紙は主人が裏千家学園での初茶事の為に自分で巡って押していただいたものです。
壬生寺、吉田神社、千本釈迦堂、須賀神社、廬山寺、きっとまだ茶道を勉強し始めてわずかな若い時代、不安と期待に胸を膨らませて御朱印を頂きに行ったのでしょう。
いつ自分の順番になるのか決まってから、干菓子器に使う為に鎌倉彫で鬼を削り、塗りをしたり、その他の準備も長い時間をかけていた様です。私はお客様だったので全くそういう準備をしていた事は知りませんでしたが!
鬼を彫った干菓子器に笹を敷き、寒天で作ったのでしょうか?透明でコロンとしたお菓子が乗っていました。お客様同士で「これってどうやって取る?」「露?じゃぁ懐紙に取ったら折角の趣向が楽しくなくなっちゃう?手で取ってそのまま口に入れちゃう?お行儀悪い?」なんて口々に言いながら楽しんだのですが、先日主人にその話をしたら、「そうかぁ!露かぁ!僕は鬼の目にも涙!と思って作ったんだけどなぁ!」と言われてしまいました💦ひょっとしたらそれに気が付いていたお客様がいたのでしょうか?露だと思ったのはごく少数?「え〜〜!そうなの⁉️そりゃぁごめんなさいね!まぁ50年弱経って、判明したのもロマンがあると思ってくださいな!」と笑い合いました。
裏千家学園での茶事は皆順番に回ってきます。亭主はそれぞれが頑張って趣向を考えます。ある時は亭主にこういうお菓子が作りたい!と言われて、後輩達にもうこのお菓子、食べたくありません!と言われるほど何日も何日も寮の台所で試し作りをしても出来ずに、お忙しい土本先生に何度も作り方を聞いても出来ずに、あまりにしつこく聞かれるので業を煮やした先生は「今日の放課後に厨房に材料を持って来なさい!作ってみてあげるから」と教えて頂いたり、ある亭主はお蕎麦の料理を作りたい!それも作り方がどうもはっきりしない!本を調べても分からない!もう調べる術も無い!と追い詰められた私達は、大胆にも有名なお蕎麦を出すお料理屋さんの通用口に張り込み、出てきた板前さんを捕まえて、裏千家学園の学生です!と名乗り(お家元に感謝です。)作り方を教えて頂いた事もありました。
若いからできた事ですが、みんなで困難を乗り越えた茶事は勉強になりました。
茶事は亭主の個性とか、お客様に心を寄せる気持ちとか、大事な気持ちを表すのにとても良い機会ですね。こういう機会がある事は感謝です。
実は‼️同期で私1人、どういう訳か延期になったりして学園での茶事をしていないのです!同期に言うと「え〜!可哀想に!」と言われますが、想像力と自信に欠けている私は、これで趣向を考えなくて良くなった!と何故かホッとした記憶があります!不謹慎でしょうか?今も主人のお手伝いなので、自分で考える立場じゃなくて良かった!と思っている怠け者の私です!