お知らせ・コラム

噛み合わない夫婦の会話

本日は大暑です。暑い!妹分曰く、バスを待ってる間に干からびる!だそうです。

清少納言の「枕草子」には、あてなるもの(上品なもの?洗練されたもの?高貴なもの?)!として「削り氷(ひ)に甘葛(あまずら、蔦の樹液を煮詰めた甘味料)を入れて新しき鋺(かなまり、金属のお椀)に入れたるもの」と書かれているように平安時代から食べられていたようです。氷室から届けられる氷ですから、貴族階級等しか食べられなかったんでしょう!

そういえば、7月11日に、六甲山の氷室を開けたら、この暑さで溶けてしまって氷室の中は空っぽで、な〜んにも無かった!と衝撃のニュースを見たような気がします。平安時代にこの気温だったら、枕草子のあてなるもの!の中に氷は無かったかもしれません、このニュースは私の中では、とうとうこういう地球になってしまったか!と衝撃でした。

夫婦で大相撲中継を見ている時に、先日「閒話会」でもちょこっとお話しした、土俵の屋根の角に東西南北を表す「白、青(緑)、朱、黒」の大きな房、揚巻(あげまき)と呼ばれる幕の中央のやっぱり南北東西を表す小さな房が下がっているのを見ながら

「やっぱり行司さんは北に向かってるのね、点前座と一緒ね」という私に「房がきちんとした南北東西ではないから房に対しては仕切り線が斜めだよね」「小さい房はちゃんと南北東西を向いているから仕切り線が斜めはおかしいんじゃないの?ちゃんと東西にまっすぐ引いてあるし」「だから、房に対してだよ」「小さい房に対しては真っ直ぐじゃない(怒)」

なんとも平和な噛み合わない会話をしているうちに見たかった取組みが終わってしまっていました(笑)

大きな房は屋根の角に下がっていて、揚巻(私が言っている小さな房)は幕の真ん中に下がっているので、揚巻はちゃんとした東西南北を表しています。赤房下は力士が花道から土俵に入る際にお辞儀をする場所になっています。

元々土俵の四隅に立てた4本柱(しほんばしら)其々に東西南北の色の布を巻いていたのだそうですが、観客から見やすくするために釣り屋根にして角に其々の色の房をさげたようです、なので房は角なのですね。その柱を背にして検査役が座っていたんだそうです。

場を清め、神聖な場所を表す水引幕の紋は桜、流石に昔からの神事に由来する相撲です、古来からの考え方に則っているんですね。

行司さんが北(正面)に向かっているのも、平安時代に天皇を警護する為の武士を北面の武士と言われるように、北にいらっしゃる方(昔は皇帝や天皇だったのでしょうが、現代は客に対して使っても良さそうですね)に敬意を表する考え方は茶道でも大事です。

東西南北の色、四神くらいは覚えておいて損はないです(笑)話題も広がります。

今度大相撲中継の時に屋根の方も見てみてください。楽しいですよ。

宗香

 

 

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