金木犀が香っています、朝に外に出て香っていると今日も良い日になる!と嬉しくなって、しばし深呼吸をしてしまいます。
今日は神嘗祭、新穀(初穂)を天照大御神に捧げる祭祀です。宮中でも、伊勢神宮でも、各神社でも収穫を感謝する重要な祭祀ですね。世界中で収穫のお祝いが有るように、収穫は人や動物にとって生きていける糧ですから、心から嬉しくなります。食糧難で食べていけない人や動物もいるのに、フードロスなんて言う言葉があって悲しくなります。私達の世代はまだ自分の感覚で「これはまだ大丈夫、食べられる(食中毒は別です、これはなんともし難い)」と判断ができる年代ですが、少し下の年代になると「これは賞味期限が過ぎてるからもう食べられない」と簡単に廃棄する風潮があって、拾って食べようかと思うこともあります(笑)ニュースで、レストランなどで食べられなかったお料理を自己責任で持ち帰る運動をされている所が広がっているとか、良い事ですね。あくまでも自己責任で、悪くなる前には食べないといけませんけれど。。。。食べられる物を捨てなくて良い習慣を身に付けないと!と自分にも言い聞かせています。
13日に徳禅寺の総会とお茶事にお呼ばれしたので12日から京都へ行ってまいりました。とても有意義な三日間でした。
車で参りましたので色々といつもは行けない美術館にも行くことができました。今まで伺うことが出来なかった北山会館(表千家の美術館)にも初めて行くことができました。
12日には、来年の3月に誠之会美術ツアーで行く、韓国のお勉強スポットを教えて頂き、お世話になってしまった野村美術館館長の谷晃先生が、お忙しいお時間を割いて、お食事をご一緒してくださって、お食事の間には、楽しいご講義をお聞きしているような多岐にわたるお話しや、こちらの質問にも丁寧に答えてくださってとても有難い時間でした。谷先生は、日本や中国、韓国、茶道の歴史にもお詳しく、其々の歴史と文化を絡めたお話しは楽しく、あっという間の時間でした。美術ツアーにご一緒してくださっていた中澤先生のお話しも有意義で楽しく、学者さんのお話しは、私のような素人は素人なりに考えさせられることが多くて楽しいですね。野村美術館の茶入展も斬新な展示で楽しく拝見いたしました。
13日は徳禅寺へ、久し振りにお会いした和尚様はお元気で相変わらず(笑)で嬉しくなりました。一休禅師が開祖の真珠庵の山田ご住職による「一休禅師」のお話しは知らない事だらけで、ヘェ〜!の連続でした。真珠庵は勿論ですが、徳禅寺には一休禅師御手植えの松があり、徳禅寺のご住職もなさっていて、徳禅寺は一休禅師とは縁の深いお寺です。若い頃、そんなお寺に泊まって徳禅寺護寺会のお手伝い、私共の結婚式をさせて頂いた事は有り難いことでした。子供達の名付け親も和尚様です。
朝は男性達はお寺のお掃除、女性陣は朝食(茶粥、お漬物)の準備、御勤めを終わって「応量器(伺った日に1人1セット渡されます)」で皆での食事は、餓鬼飯をお供えする所から始まって終わるまで1日が始まるキリッとした時間でした。茶粥は和尚様から「今日の茶粥はお塩を入れるタイミングが合ってないなぁ」とか「今日のお粥は良いお粥だ」とかご意見を伺いながら、作っていました。お茶を煮出す時間、お米を入れてお米がフワッと綻んだ時に入れるお塩のタイミング、朝から皆さんに美味しく召し上がって頂こう!と思いながらの朝食の準備は修行と一緒だったのだ!と思います。
嵐山吉兆でのお茶事は、昔からのお知り合いや、ここ何年かご一緒してお知り合いにさせて頂いた方達との和気藹々としたものでした。美味しいお料理と皆での楽しいお話し、素晴らしいお道具の数々、茶道をやってきて良かった!と思う瞬間です。感謝ですね。
帰る日には楽美術館にも寄って、錦市場でいつも鱧を送ってくださるお魚屋さんにご挨拶、おめんのおうどんを食べて帰ってきました。
亀屋伊織さんのお干菓子、内藤さんのタワシ、小刀屋忠兵衛さんのお人形、錦市場で乾物もゲットして、有意義でした。
孫のお土産はキーホルダーが良い!とのリクエストで、途中のSAに寄ると滋賀の人達が京都や大阪への対抗心を表す「琵琶湖の水止めたろか(確かに琵琶湖からの水の供給が止まると大変かもしれない(笑))」シリーズキーホルダーを見つけて大喜びで買ってきました。
子供達が心配していた夫婦喧嘩もそんなに(無かったわけではないですが(笑))無くて、楽しい京都旅行でした。
宗香