芒種(ぼうしゅ)も過ぎました。稲など(芒のぎの有る)の穀物を植える時期です。芒(のぎ)はイネ科の植物の先端にあるトゲ?シュッシュと生えています。茶道で使う天目茶碗の内、中国福建省の建窯で出来た禾目天目(のぎめてんもく)は釉薬が柔らかく、焼く時にダラダラと釉薬が流れてきていて、その釉薬の流れが稲の禾(芒、のぎ)のようなので禾目天目と呼ばれています。中国ではこの釉薬の流れを兎の毛のようだ!というので、兎毫盞(とごうさん)と呼ばれています。国によって見方は色々ですね。
七十二侯の梅子黄(うめのみきばむ)ももうすぐです。先日沢山の梅の実をいただきました。何にしようかなぁ!と思いましたが、性格上(笑)時間をかけて漬けなければいけなくて、すぐに食べたり飲んだりできない梅酒や梅シロップは面倒で作れないなぁ!というので調べていたら、1時間でできる梅シロップのレシピを見つけました。半信半疑だけどこれで作ってみよう!と思い立ち作ってみました。大量だったので1時間ではできませんでしたが大成功でした。それはそれは美味しい梅シロップができました。青梅の甘露煮のように綺麗な色で綺麗な形で!と気を使わなくて良いのでとっても楽でしたが、梅の実もとても美味しく食べられます。梅の実と蜂蜜と氷砂糖だけでできますよ。ご興味のある方はお会いした時にお聞きくださいね(笑)これで夏を乗り切りましょう!その為にはもっと作らないと足りないかなぁ?何せ四家族分(妹分、娘達二家族、私達)ですから‥‥
まだ社中の数が少なくて全員が同じ時間に集まれた頃に、稽古の前には「南方録 覚書」、「利休遺偈」、「宗旦遺偈」、「大燈国師遺偈」を唱えていました。今はなかなかできないのですが、工夫して復活できると良いな!と思っているのですが‥‥
南方録覚書
宗易ある時、集雲庵にて茶湯物語ありしに、茶湯は䑓子を根本とすることなれども、心の至る所は草の小座敷にしくことなしと常々給ふハ、いか様の子細か候と申、宗易の云、小敷の茶湯は、第一佛法を以って修行得道する事なり、家居の結構、食事の珍味を楽とするは俗世の事也、家ハもらぬほど、食事は飢えぬほどにてたる事也、是佛の教、茶湯の本意也、水を運び、薪をとり、湯をわかし、茶をたてて、佛にそなへ、人にもほどこし、吾ものむ、花をたて香をたく、ミな々佛祖の行ひのあとを學ぶ也
利休遺偈
人生七十 力い希咄 吾這宝剣 祖仏共ニ殺ス 提ル我得具足ノ 一ツ太刀今此時ゾ 天ニ拠ツ
「じんせいしちじゅう、りきいきとつ、わがこのほうけん、そぶつともにころす、ひっさぐるわがえぐそくの、ひとつだち、いまこのときぞ、てんになげうつ」
宗旦遺偈
一息截断 咄々喝々 看今転機 審作茶畑 虚空めが虚空にとう(空)と生まれ来て 又 空々となる鐘の声
「いっそくせつだん、とつとつかつかつ、いまみるてんき、つまびらかにちゃえんとなす」
大燈国師遺偈
仏祖截断 吹毛常磨 転機輪處 虚空嚙牙
「ぶっそせつだん、すいもうつねにみがく、きりんにてんずるところ、こくうきばをかむ」