7月に入り八坂神社では祇園祭の祭事が行われています。3日には「はも道中」も行われたようです。鱧、この時期はどう考えても鱧でしょう!と誠之庵の茶事でも使いました。京都錦のお魚屋さん(この時期の錦を歩いていると、シャッシャッシャッという鱧の骨切りの音が聞こえて、あぁ!夏だなぁ!と思います)に骨切りしてもらった生の鱧を送ってもらいます。何回か骨切りに挑戦したのですが、やっぱりプロのようにはいきません。鱧の骨は斜めに入っているので、真っ直ぐ包丁を下ろしても骨は切れない!との事、斜めに包丁を動かすと良いそうですが、なかなか‥‥難しい💦今はお願いすると次の日には送ってくださるので有り難いです。
先日、お軸に書かれている十干十二支がはっきりと読めなくて、こう読むのかなぁ?と調べていたら、こう読むのかなぁ?と思っている年号が見当たらない(例えば、甲丑という年は無いのです)。
うん?どうして無いの?年号を調べても、何を調べても出てこない。おかしいなぁ?と思って甲子(きのえね)から60年書いてみました。確かに、十干と十二支ですから60は最小公倍数、60年で一回り、なので還暦(還は元へ戻る、ひとめぐりするという事ですから、暦がひとめぐりする)は60!というのは当たり前のことですが、十干と十二支の組み合わせまで考えた事がなかったのです。
60年書いていて、おぉ!と納得してしまいました。
十干(こう、おつ、へい、てい、ぼ、き、こう、しん、じん、き)は、木(き)火(ひ)土(つち)金(か)水(みず)それぞれに兄(え)弟(と)を付けていきます。
甲(きのえ) には、子、戌、申、午、辰、寅
乙(きのと) には、丑、亥、酉、未、巳、卯
丙(ひのえ) には、寅、子、戌、申、午、辰
丁(ひのと) には、卯、丑、亥、寅、未、巳
戊(つちのえ)には、辰、寅、子、戌、申、午
己(つちのと)には、巳、卯、丑、亥、酉、未
庚(かのえ) には、午、辰、寅、子、戌、申
辛(かのと) には、未、巳、卯、丑、亥、酉
壬(みずのえ)には、申、午、辰、寅、子、戌
癸(みずにと)には、酉、未、巳、卯、丑、亥(これで一回り)
上に書いた組合せしか無いんです。十二支の部分を上から順に見ていただくと、十二支の順番になっているのが分かると思います。こうして表みたいにしてみると、絶対に組み合わせがない十干十二支が有るのが分かりますね。今更何を言ってるの?と思われる方もいらっしゃるでしょうが、私にとっては衝撃でした(笑)
十干十二支が分かると、この方がこれを書かれたのは何歳の時!と分かるんです。先日の「影草」の軸は、この十干十二支だと玉舟和尚が生きていらっしゃった年代を計算すると、2歳じゃ書けないし、流石に122歳には亡くなっているだろうから、62歳の時に書かれたのね!と分かるのです。楽しいですよ。
62歳、私より6つも下なのにこの迫力、この説得力、素晴らしいですね。凡人と比較しちゃいけないですよね(笑)