お知らせ・コラム

3日目

このところチャットGPTの話題が多くなっています。この話題を見る度にパスカルの「人間は考える葦である」を思い出します。私は、人間は葦の様に弱いけれど、考える力が有る。と理解しているのですが。自分で考える!という大事な事がどんどん失われそうで怖いなぁ!と思ってしまいます。SNSはとても便利で、私も子供の頃から「これ何?」と思うと家に有る辞書や世界大百科事典、図書館に行って本を探して調べていましたが、SNSが発達してからはGoogle先生(笑)で調べる様になってしまいました。便利ですが怖い面もあるので、なるべく信用できるところの物を見る様にしています。論文や紀要も出てくるので見ますが、読む前に必ずその方がどういう方なのか?だったり、大学の物だったり美術館だったりすると、この学校や美術館に本当にこの方はいらっしゃるのか?などを調べてから読む様にしています。それらを読んで自分の考えをまとめていく作業をして初めて自分の考え方や主張が出てくるのではないだろうか?この便利なチャットは、人間に与えられた大事な自分で考えるという力を若い人から削いでいくのではないだろうか?と思うのは年寄りの考え、思い過ごしでしょうか?

美術ツアー3日目
この日は一日「瑞靖窯」小栗健吾先生(健吾先生じゃなくて健吾さんにして!という事なのでこれからは健吾さんで)のお宅で楽しませていただきます。
伺うと、お父様、お母様、健吾さん、奥様、総出でお出迎えしていただきました。
お父様が、広〜いお庭の大きな石の上に瓶掛、鉄瓶、沢山のご自作や健吾さん作のお茶碗を置き、野点の準備をしてくださっていました。これぞ茶道の精神だわぁ!と感激して美味しくお茶を頂戴しました。
皆さん茶碗の絵付けをさせていただいて、私は一回やってみたかった轆轤の体験を。健吾さんが轆轤の回転調節をして、土に手を添えて手伝ってくださったのに、ヘニャッと潰れてしまいます。素人が轆轤を使うのはこんなに難しいんだと皆様にお見せできて良かったです(笑)
普通日本の焼物の轆轤は右回転ですが、健吾さんは左回転(唐物と一緒です)ご本人はなんとなく!と仰っていましたが。ここで忍先生から問題が!三つの茶碗を出してこられて「さぁ!それぞれどの茶碗が右回転、左回転、ペッタン轆轤でしょう?」分からないですよね(笑)私は随分前から回転の違いによる焼き上がりを、忍先生や中澤先生、竹志先生に教えて頂いていたので分かるんです。美術館などのやきものを見る時に注意して見るようにしています。
正解は「貫入(かんにゅう、釉薬のひび)」の向きの違いです。焼き上がった後温度が下がる時、土の収縮率と釉薬の収縮率の違いで現れます。右回転では右下がりに、左回転では左下がりになります。鑑賞の時によく見てみてください。日本の物と中国の物では確かに違うんです。楽しいですよ。
地元の山菜の天麩羅や、美濃地方のやきもの屋さんが忙しい仕事の時に食べる!というとんちゃん焼き(ホルモン焼き?)をいただきました。ホルモンがちょっと苦手な私ですが、なんと美味しくてお代わりしてしまいました。
楽しい時間を過ごさせて頂いて、後ろ髪を引かれながらお暇いたしました。
有り難うございました。
今晩の宿、昼神温泉へ
お湯も宿もお婿ちゃん一押しの昼神温泉、素敵なお宿にビックリするほどのお湯、昼神温泉のお湯は化粧水レベルなんだそうです。確かにお肌がツルツルになりました。いつまで保つかな?と思ったのですが、随分長くツルツルでしたよ。
楽しい一日でした。
明日はちょっと心配な山登りです😓頑張りましょう!

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