お知らせ・コラム

邂逅茶会②

又々大雨が!今は九州南部や四国がひどいようです。先日の大雨で災害も出てその後片付けも終わっていない地域もあるのに、今回の大雨!これから東に移動するようです、どうぞお気を付けてお過ごしくださいますように。被害が大きくなりませんように、祈るのみです。

邂逅茶会の話しが遅くなりました。
待合の床には 仙厓和尚筆 竹画賛 を掛けました。このところ暑くなってしまいましたが、まだ日陰に入るとさやさやと気持ちの良い風が吹いてくる時もあります。虚堂智愚の「相送りて門に当たれば脩竹あり、君が為に葉葉清風を起こす」を思い出します。虚堂智愚がいらっしゃった中国抗州の径山寺にお詣りした時の、お寺の有る山いっぱいの脩竹が起こすさやさやとした清風が思い起こされます。
本席は、玉舟宗璠筆 影草(ようそう、ようぞう)、この軸を掛けると臨済の四喝、「有る時の一喝は探竿影草の如し」お前の力量はどのくらいになったんだ?!修行しているか?と問われているようです。改めて修行しなきゃ!と思わせてくれるお軸です。
花入は藤村庸軒作の端の坊写、香合は漢時代の唐物を使いました。
主人の大好きな唐物や青磁、出会った中国陶磁をふんだんに使い、現代の川瀬忍先生の青磁も‥‥ちょっとマニアックな輝州窯(黄堡窯)、洪州窯の物も‥きっと自分が今まで出会った人、物、を想い起こしながら楽しんで道具組をしたのでしょう。
薄茶席の取り合わせは、床には先日書いた松花堂昭乗の双幅、「美の壺」で使った越窯の青磁水注を花入と、同じく「美の壺」で使った青磁鎬(しのぎ)の南宋から元時代の茶碗を久し振りに出会わせました。
濃茶席と薄茶席に使った茶杓は玄々斎の弟子、前田瑞雪(明治5年京都博覧会の時に茶席を担当した方だそうですよ。玄々斎が外国からのお客様の為に点茶盤を発注された時です。)の鶴亀一双、普段は片方だけを使う事が多いのですが今回は出会いなので濃茶席に鶴を、薄茶席に亀を使いました。
お菓子は愛知県半田市の松華堂さんに青磁色の棹物、干菓子には今年美術ツアーで伺ったきよめ餅本舗さんの藤団子を使いました。
邂逅をテーマに、茶道を始めてから私達夫婦が出会った数々の思い出を皆様と御一緒に楽しめた事、本当に幸せでした。有難うございました。

一覧に戻る

pegetop