お知らせ・コラム

蛙始鳴

立夏も過ぎ夏に入りました。

七十二候、蛙始鳴(かわず、はじめてなく)の時期でもあります。

お稽古場で、昨日初めて雨蛙(あまがえる)がケロケロ鳴いていました。「あぁ!これから雨蛙の鳴き声の季節だなぁ!そういえば、蛙始鳴、の季節だ!」と雨蛙が思い出させてくれました。季節は確実に巡ってきています。

庭の蕗を取りに出ましたら、紫陽花の葉の上にのんびりと雨蛙が乗っていました。その近くに行かないと蕗が取れないのでガサガサ分け入ると、必死に紫陽花の葉っぱにしがみついている姿がなんとも可愛くて、「邪魔してごめんね!」と声を掛けてしまいました。

これからオタマジャクシも近くで沢山見ることが出来ます。子供達がオタマジャクシを掬っている姿も見られるようになります。少し田舎に住んでて(お嫁に来た当初には考えられない程家が建って、田舎感が薄れてしまいましたが‥‥)嬉しいな!と思う瞬間です。

オタマジャクシは俳句の季語では晩春ですが、俳句に入れるにはオ•タ•マ•ジャ•ク•シ!は長過ぎるので蝌蚪(かと)というそうです。

オタマジャクシの卵は「蝌蚪の紐」「数珠子(じゅずこ)」、言われてみれば確かにそんな感じですね。「蝌蚪の水(オタマジャクシが泳ぐ水たまり)」等も銘にもってこいかもしれません。

蝌蚪文字という中国の古体篆字(てんじ)もあるそうです。竹簡(ちくかん、中国の時代劇に竹で出来た札みたいな物を糸?で繋げてクルクルと巻いた物が出てきます、それを広げて読んでいる、きっとあれですね!)に漆で字を書いた時に漆が粘って、点画が太く、先が細くなるのでオタマジャクシの様だ!というので蝌蚪文字!よく考えるなぁ!

篆字の篆は現在の印章に使われる篆書体の篆ですね、関係があるのでしょうか?日本のパスポートの表紙には、篆書体で「日本国」と書いてあります。気を付けて見ればいろんな所に使われているのでしょうね。

古体篆字、篆書、ちょっと勉強してみようかな?

 

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