お知らせ・コラム

立礼の茶事

半年の穢れを祓う夏越の大祓えが終わり、今日から7月です。早いですね。本日は半夏(烏柄杓)が生える頃、雑節の半夏生で、富士山の山開きです。

八坂さんの祇園祭、博多祇園山笠、小倉祇園太鼓、大きなお祭りがひしめく月です。私は福岡出身なので特に博多祇園山笠、小倉祇園太鼓はじっとしていられない程血が騒ぎます(笑)博多祇園山笠は締め込みに水法被(みずはっぴ)姿の男衆が「オイサッ、オイサッ」の掛け声と共に山笠を舁く(かく)姿、博多祝い唄とも言われる「祝い目出度」の荘厳さ、小倉祇園太鼓の「ヤッサヤレヤレヤレー」「アッ、ヤッサヤッサヤッサヤッサ」の掛け声、「小倉祇園ばやし」、思い出しただけで胸が躍るような高揚感があります。元気になります。

三日間、立礼の茶事を催しました。足は楽なのですが、何故か途中で畳に座りたくなってしまいます(笑)

暑いので、待合での汲出には誠之庵の今年の梅で作った梅ジュースを薄めて冷たくしてガラスを使いました。ガラスの汲出は私の実家(北九州市八幡)近くのガラス工房で若い頃求めた物で綺麗な青紫です。

懐石の味噌汁は赤味噌仕立て、祇園祭の鱧道中も近いので煮物椀には錦市場のお魚屋さん(いつもお願いしているのですっかり娘とはお友達になった感じで、何でも相談できるのおじ様)にお願いして鱧を使いました、冬瓜、糸瓜、誠之庵の梅で作った梅ペーストのジュレ、アスパラ、胡瓜、すっかり夏の様相でした。献立は会員ページにアップすると思います。

主菓子は葛で作って頂いた「水蛍」、干菓子は杜鵑と遠山、花は今真っ盛りの檜扇

道具組も時候の物、軸は遠州が七月朔日に書かれた手紙

楽しい趣向になりました。

亭主が最後の挨拶に出たあと、退席する時には本日の茶事の余韻を味わいながら退席する事が良いと思うのですが、終わったぞ〜!というようにお話しをしている方々をよく見ます、襖越しに亭主が聞いているのです、楽しい事は良い事だし、大きな声で楽しくお話ししたい気持ちもよく分かるのですが、自分の心の中の余韻にどっぷりと浸りながら退席したいなぁ!と思います。気をつけましょう!

宗香

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