お知らせ・コラム

浦上記念館

新しい門出の季節です。不安や期待で気持ちの持ちようが難しい時期でもありますね。皆様が無事に新しい環境に慣れていってくれる事を願うばかりです。

美術ツアー2日目の午後は、山口県立萩美術館•浦上記念館に行きました。
浦上敏郎氏が多数の美術品を山口県に寄贈し、それにより開館した丹下健三氏設計の美術館です。今回は浦上敏郎氏の御子息浦上満様のご紹介でしたので、本当はお休みでいらっしゃった学芸課長の後藤先生がわざわざ出勤してくださってご説明頂きました。感謝です。
「唐の華 三彩」の展示をされていて、唐三彩(中国唐時代の緑釉(りょくゆう)、褐釉(かつゆう)、白釉(はくゆう)の3色、もしくは藍釉(らんゆう)を加えた釉薬をかけている)、遼三彩、金〜元の三彩、私の大好きな明時代の「法花」、三彩は、小さい作品も大きな作品も優雅な中にもキリッとした雰囲気の作品が並んでいて、流石に浦上氏の目利きの作品だと感心いたしました。
法花とはイッチン盛り(ケーキの名前を書く時のように絞り出しながら模様を描く。)をして、その土台の中に色をさしていく技法です。中国陶磁では法花と言いますが、京焼•清水焼では「交趾(こうち)」と言っていて、よく美術館等で中国陶磁の法花を見て「紫交趾が有るね」とかと仰っている方がいらっしゃいますが、中国陶磁では法花です。
交趾というと、中国漳州で出来た交趾香合が有名ですが、交趾香合は型物で輸出品として作っていたようです。
山口県立萩美術館の方には13代三輪休雪さんの大きな作品が展示してありました。休雪さんの、自分を見つめ、人生を表現している作品には圧倒されました。

バスが入らないという事で、ホテルのバスに乗り換えて萩城三の丸の毛利一門•吉敷毛利家屋敷跡に世界遺産、萩城下町の中に有る唯一の旅館「北門屋敷」さんへ。広いお庭と広いお部屋に感動しながら美味しいお料理と温泉を楽しみました。勿論お部屋での二次会も。
楽しい1日でした。

                  宗香

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