お知らせ・コラム

手焙り

東北はまだまだ大雪が続いていて心配です。今年の富士山は私が関東に来て初めてではないか?と思うのですが、雪を纏う姿がなかなか見られなくておかしいなぁ?と思っておりましたが、先日の雨の次の日、久々に雪を全体に纏った神々しい姿を見せてくれました。まだまだ寒い日がありますが、雨毎に春が近づいている様で鬱陶しい雨も嬉しく感じます。

初釜が中止になって皆様にお正月飾りをご覧いただけなかったので、玄関も床の間も蓬莱山飾りもそのままにしておりましたが、ようやく先週お稽古が一回りしたので、本日主人が片付けてくれました。

代わりに寄付きの床の間には「手焙り」と銘の付いた鹿児島寿蔵先生の紙塑人形を出してくれました。鹿児島先生のお人形は鹿児島先生のお人柄そのもので、優しくて包み込んでくださる様な気持ちにさせてくださいます。

鹿児島先生は紙塑人形の創始者で美術家としてもご活躍で、歌人としても活躍をなさっていました。

鹿児島先生は実家の母が長く入会していた「アララギ」から先生のお人柄に惹かれて入会した「潮汐」の主宰をなさっていた、母の短歌の師匠でした。

よく母に連れられて短歌の会に行っておりました。短歌が作れるわけでもなく、只々会員の皆さんの短歌を聞いてその批評を聞いている訳の分からない娘を、迷惑顔もなさらず可愛がってくださいました。

そういう思い出の品を見る事は幸せです。

娘が裏千家学園時代、今度茶事の亭主だから!と、道具を取りに帰ってきました。どんな道具を持ち出すのか?とそっと見ておりましたら、お軸は勿論自分の名付け親の徳禅寺の和尚様の!塗物や焼物は夏目先生(夏目有彦先生、娘達はひげもじゃの先生の事を恐れ多くも熊先生!と呼んでいました)や竹志さんのおじちゃま(川瀬竹志さん)や安田さんのおじちゃま(安田浩人さん)の物、と小さな頃から自分を可愛がってくださった方々の品を選んで出してきました。娘ながらちょっと感心もし、とても嬉しかった事を思い出しました。

思い出は色褪せませんね❣️楽しかった事も苦しかった事も!

実家の父はちょっとぶっ飛んだ性格の人でした、今でも父の話題で皆と大笑いできます🤣亡くなってもそうやって思い出話ができる事は幸せです。いっぱい思い出を作れる様にゆっくり頑張って生きていこう!とお人形を見ながら考えました。

 

 

 

 

 

一覧に戻る

pegetop