お知らせ・コラム

夏の点前

今年は2023年2月以来の閏月がある年で、今日は閏六月三日です。新暦6月25日が旧暦(太陰太陽暦)では六月一日、7月24日が六月三十日、7月25日が旧暦閏六月朔日(さくじつ、1日)、8月22日が閏六月二十九日、8月23日が七月朔日となります。新暦とはかけ離れてしまいますね。

名水点や洗茶巾、葉蓋の稽古をしています。

名水点は、鳥の飛び立つ前(今は四時頃には鳥が鳴いていますから三時頃?起きられない(泣))の名水を汲んできてお客様に味わっていただきます。稽古は普通のお水です、汲みに行くのはちょっと無理(笑)主人は冗談で「アルプスの美味しい水でも買って来る?」と言っていますが(笑)京都の昔の有名なお水を覚える為に答えても良いし(無くなったり、飲めなくなったりしているお水もあるようですが)、神奈川は箱根の山、丹沢山、大山等が有りますから美味しいお水が沢山有りますし、昔からの言い伝えのあるお水も沢山有ります、そういう答えも楽しいですね。

丁度名水点の稽古をしている時に、三島にバスケの遠征に行っていた1号がペットボトルに入れたお水を持って帰ってきて「おばあちゃま、三島の富士山の伏流水を汲んで来てあげたよ」と、「何処か汲めるところに寄って来たの?」「いやいや、どこかに寄るようなそんな暇はない!」「えっ?じゃあ何処のお水?」「遠征に行ってた三島の高校の水道水!三島だから絶対に水道水も富士山の伏流水だと思うから」「えっ?水道水?富士山の伏流水って本当?」ガッカリしたものの三島市の水道水の水源は何処なんだろう?と三島市の水道局のホームページで調べてみたら、なんと!柿田川湧水群(富士山の伏流水が湧き出した場所、行った事があります滔々と流れる柿田川の横でボコボコと伏流水が湧いています)と伊豆島田水源(裾野市ですからやっぱり富士山の麓)の水で、富士山の伏流水であり、地下水として三島市に供給されています。三島市の水道水は、きれいで美味しい水として市民に親しまれています。と書いてありましたビックリです。1号の言っていることは間違いではなかった!水道水と聞いてガッカリした顔をしないでもっと有難く貰っておけばよかった!と反省しました(笑)

洗茶巾は、お客様に涼しく感じていただくために茶碗にたっぷりと水を張って茶巾を入れて持ち出すお点前です。逸話として、瀬田掃部(利休七哲の1人とも)は皿のような大きな「みずうみ」という茶碗を持っていて、茶杓を湖(琵琶湖)に掛かる瀬田の唐橋に因んで「瀬田」と名付け、その茶碗に晒茶巾(さらしちゃきん)を仕込んで持ち出した!とお話しがあります。

葉蓋の梶の葉の話しは過去に色々と書いているので見てみてください。毎年誠之庵の梶の葉はなかなか大きくならなくて大丈夫かなぁ?と心配しますが、今年は比較的大きくなって、お稽古に使うには心配なく使えそうです。

暑くて困った夏ですが、点前だけでも涼みましょう。

宗香

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