ようやく彼岸花(2018/09/26のコラムに彼岸花について書いてます、ご参考に。。。)が満開です。やはり季節がずれているようです。
名残の季節で、昔ならば茶壷のお茶が残り少なくなって寂しいけれど、もうすぐ新しいお茶が茶壷に詰まって来る!という期待感もある季節です。
中置のお稽古も始まりました。朝夕は涼しくなりましたが、お客様は「まだお昼は暑いし、こっちに(お客様側)に火を近づけてくれなくても良いんだけど」と、大きなお世話と思っていらっしゃるかもしれませんが(笑)クーラーを付けながらのお稽古です。
誠之庵では、五行棚、大板、小板、と三ヶ所それぞれのお稽古をしています。道具の置き場所など、少しづつ違いますが、どれも水指は運びです。
五行棚は棚ですから抵抗はないのですが、大板にも柄杓、蓋置はかざって帰ることができます。「せっかくですから飾りましょうか?」というと「湯返しをしますか?」と聞かれることが多いのです。「水指が運びだから、蓋置は竹だし、湯返しもしませんよ」「飾るのに何故ですか?」、お稽古中に何回聞かれるでしょう。「だからぁ〜」とは言いませんが、最初の教え方が良くなかったのよね!と心の中で反省します。
初心者に、運びの棚はね!と言っても混乱するばかりなので、棚の時には竹じゃない蓋置を使って、湯返しをしますよ〜!あっ、竹の蓋置でも花押が入っていれば使えますけどね!と教えてしまいます。当然、茶道を始めたばかりの社中は「棚の時には竹じゃない蓋置で湯返しするのよね」と覚えてしまいます。突然運びの棚(水指を運んで点前する棚)や大板を出されても「棚なんだから蓋置も竹じゃないし、湯返しするでしょ、大板も柄杓蓋置飾るんだし」と思うのは当たり前ですよね。
でも、水指を運ぶ棚は柄杓蓋置を飾るとしても、竹の蓋置ですし湯返しもしないんです。決まりなので、なぜ?と思わないで覚えましょう!水指を運ぶか、運ばないか、で覚えると良いんじゃないかしら!と少し経験を積んだ社中には言っています。
運びの棚は結構多いのです、棚の本をめくると、こんなに有るのね!と思います。一度棚の本をめくってみてください、へぇ〜〜!と思いますよ。
宗香