お知らせ・コラム

十牛図

成人式の中止が相次いで、一生に一度のお祝いがみんなでできない事は残念ですね。

初釜は涙をのんで中止にしても、来年必ず出来る様に自分を律して、今年の分も来年の初釜に託して頑張ろう!と思えますが、一生に一度の事は心が痛みます。

丑年なので、このところよく十牛図を見る機会があります。

十牛図は宋の時代の禅の入門書だと書かれていました。

「頌(じゅ)」と「序」とが付けられて、絵の説明や禅の考え方が書かれている様です。頌は宋時代の廓庵師遠禅師が書かれ、序は弟子の慈遠禅師が書かれたそうです。説明の漢詩みたいなもの?七事式にも、其々にこういう事を修行しなさいよ!という偈頌(げじゅ)が付いていますよね!

①尋牛(じんぎゅう)牛を探してる

②見趾(けんせき)牛の足跡を見つける

③見牛(けんぎゅう)牛を見つける

④得牛(とくぎゅう)牛を捕まえる

⑤牧牛(ぼくぎゅう)牛を飼い慣らす

⑥騎牛帰家(きぎゅうきか)牛に乗って家に帰る

⑦忘牛存人(ぼうぎゅうそんじん)牛のことを忘れる

⑧人牛倶忘(じんぎゅうぐぼう)自分のことも忘れる

⑨返本還源(へんぼんげんげん)全て元通りになる

⑩入鄽垂手(にってんすいしゅ)町に出て生活する

いろんな和尚様方の書かれた物を読んでいると、牛は自分自身の目標である!その目標を探して、見つけて、飼い慣らして、それまでの事を忘れて、こだわりを捨てて、初めて悟りが開ける!と教えてくださっている様ですが‥‥

自分の事を考えると、①の尋牛にも達していない事が情け無いような💦

よく実家の母が、三十歳すぎたら自分の顔は良い顔になるのも、悪い顔になるのも自分の責任!と言っていました。自分の人生の目標をしっかり見据えて、自分の顔を良い顔をしていきたいですね。出来るかなぁ?

 

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