三日間の誠之庵初釜が無事に終わりました。
いらしてくださった皆様、有難うございました。これで今年も一年楽しく有意義に茶道を精進できる事と思います。
三日間、誠之庵から見える富士山もお祝いしている様にくっきりと姿を見せてくれていた様です。ようです(笑)実は初釜の間外に出てゆっくり富士山を眺める暇もなくうちの中をウロウロしておりまして、お客様より「富士山が大きくくっきり見えていて今年を寿いでいるようです」とお聞きして嬉しく思っておりました。
お道具の事などは少し整理してお知らせしたいと思っております。
誠之庵家族、スタッフ総出でのお出迎えが叶いましたのも嬉しい事でした。
孫1号が「家族みんなでお客様をおもてなしする風習は誠之庵ではいつから始まったの?」と聞いてきましたので考えてみると、長女が3歳頃には主人、私、娘、3人と社中、その後次女が加わり誠之庵皆でお客様をお迎えするようになり、もう長女が41歳になりますから38年家族スタッフ全員でのおもてなしを続けて来られております。なんて有難いのでしょう。
お客様の中には「直ちゃんがヨチヨチ歩いてお運びしていたのに、次の代がこんなに大きくなって、それを見られて嬉しくて」と喜んでくださる方もいらっしゃって、あぁ!家族同様に見てくださっているのだなぁ!と感激してしまいます。
孫達も、男の子達の袴姿は雄々しくて、女の子達は華やかで、居るだけでエネルギーを感じ、男の子の袴は毎年毎年短くなって、女の子達の振袖もだんだん大人と同じ着物を着られるようになって成長も感じます。1号はママの振袖、3号は私の中学生時代の振袖(中学生になって始めて作った振袖で、母の友人がろうけつで染めてくれました、なのでもう60年弱前の着物で、帯もその頃の物です)、2号(中2男子)はもうおじいちゃまの着物、身丈は詰めましたが、裄はそのまま(やっぱりおじいちゃまよりも手足が長いのでしょうか(笑))着物は何代も着られて素晴らしいですね。
朝は4、5人の着付けで、これからお客様をお迎えするというのに着付けが終わると体力がずいぶん減退してしまいます(笑)小学生組の男子の着物は襟、襦袢の袖、を作り付けにしているので一枚着せれば後は袴、この袴がなかなか面倒です、大人なら大人しくしているので良いのですが、子供は動き回るのできっちり着せないと、どうしたらこんなに乱れるの?という状態になってしまいます。
女の子達の帯はいつも福良雀に結ぶのですが、結構力が要ります。紐を結ぶ時にも「ギュー」と言いながら抱きついてきてなかなか進みませんし、子供達は今時の音楽を掛けていて、とってもうるさいのです、着付けの最中にも音楽に乗って踊っていて、私から「抱きつかないで!踊らないで!音量を落として!じっとしてなさい」と怒鳴られています(笑)
お客様の前に出るまでにはまぁ、皆様にはお見せできない状況なのです(笑)来年からは「一騒動有ったんだな」と思って子供達をご覧くださいませ(笑)
三日間の着付けで私の腕は筋肉痛です。この騒動も、お手伝いに来れば食べられる美味しい竹万さんの水屋弁当も、初釜の時はこんなだったね!と子供達の記憶に残ってくれれば、日本の文化の事も少し理解してくれるかと思っています。
宗香