お知らせ・コラム

京都へ

5月2日の八十八夜も過ぎました。「八十八夜の別れ霜」という言葉があるように、遅霜の心配をする事なく農作業ができて、米の字が八十八になることから「農の吉日」といわれ、この日に摘んだお茶を飲むと一年を無病息災でいられるともいわれます。6日は立夏、もう夏ですね。気温もぐんぐん上がり暑くなってきました。まだ日陰に入ると風が気持ち良いですね。皆様が銘によく使われる薫風の季節です。薫風、コラムの検索で検索してみてください、色々書いています。
ゴールデンウィークに幼馴染と恒例の京都旅行に行ってきました。いつもな〜んにも計画しないで行きます。気心が知れた、遠慮することもない幼馴染だからできることですね。「今日どうする?何処に行く?」とゆっくりしながら話し合います。人がいなさそうな所を狙って行動します(笑)今年は大徳寺と薬師寺、妙心寺に行ってきました。何処も混んでいなくて快適でした。
いつもみんなよりも少し早く着くので、徳禅寺の和尚様にお会いしたい!とアポも取らず「いらっしゃらなくても仕方ないな」と思いながら向かいましたが、幸運にもお会いできました。久し振りにゆっくりとお話しもできて、お元気なお姿も拝見できて有り難い時間でした。
幼馴染と何処に観光に行くか!なんてな〜んにも決めてない観光旅行です。と話していたら「今大徳寺の三門とかを特別拝観してるぞ!初めて特別拝観するんじゃないか?そこで良いんじゃないか?」と教えていただいて、「混んでないし、そうしようかな!」と拝観してきました。本当に三門を通り抜け仏殿、法堂(はっとう)、唐門に行けるのは(普通の人が)360年振りとの事で良い経験でした。
三門(空門、無相門、無作門の三解脱門の事らしい)は、茶道ではとてもとても身近な?というかよく話を聞く金毛閣、一階部分は連歌師宗長が、2階部分は利休様によって寄進されました。利休様の切腹の一因になった三門です。現在の楼上の利休像は明治に「伊木三猿斎」が寄進した像です。金毛閣は三門をくぐり境内に入る者は、金毛の獅子(以前コラムに書いた「臨済の四喝」の「踞地金毛獅子の如し」の金毛の獅子ですかね)となって下化衆生(げけしゅじょう)しなさい!という事だと説明を受けました。
仏殿は外から説明を、法堂には探幽35歳の時の「雲龍図」龍は仏法を守護し、法の雨を降らせ、水を司る為火災から寺院を守る意味もあるとか。「鳴き龍」といわれているので、みんなでパンパン手を叩きました。本当に鳴いているようでした。法堂は大徳寺開山忌の折に伺わせていただきました、有難いことでした。
そこから唐門へ、美しく一日見ていても飽きないので「日暮門(ひぐらしもん)」とも呼ばれている通り、美しくて、麒麟、孔雀、龍、獏(ばく)、蜃(しん、蜃が気を吐いて楼閣を出現させると考えられたところから名前が付いた蜃気楼の蜃です)、波、太陽、雲、花、葡萄唐草、美しい懸魚(げぎょ)もかかり、もっと何かあったような気もしますが、キャパオーバーです。本当に一日見ても飽きない日暮門でした。
今宮神社のあぶり餅も食べて、平安時代から湧いているあぶり餅屋さんにある井戸も見学させていただいて、私の大好きな松屋藤兵衛さんの紫野松風も送っていただく様にお願いして、お婿ちゃん達に佐々木酒造のお酒も買って、夕食には美味しいフレンチも。。有意義な一日でした。
3日間分を全部書こうかと思ったのですが、長文になり過ぎたので、2日目、3日目はまた書きますね。

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