水屋でのお茶掃りやお菓子の準備等きちんと正座をして準備してくださいね!と言っているのですが、急いでいたりすると立ったまま準備していらっしゃる方がいらっしゃって、見つけると「ちゃんと座らないと駄目ですよ」と声を掛けるのですが、私共が見ていない所だと注意もできないので、どうしようか?と考えた主人は張り紙をすることにした様です。
私が、四畳半の水屋に行きましたら、張り紙がありました。あぁ!張ったんだな!とその張り紙を読んでみたのですが、お稽古が終わってまだお弟子さんがいらっしゃるのに大笑いしました。本当に久し振りに、はしたなく大きな声で笑ってしまいました。
張り紙には「お茶を茶入や薄器に掃いたり、清める時は、正座をして二月堂の上にティッシュを広げて行ってください。 お菓子を縁高や干菓子器に盛る時も、二月堂の上で正座をして準備してください」と書いてありました。おかしい所お分かりになりますか?正座をして二月堂の上で!の間違いではないかしら?二月堂の上に正座って(笑)危ないしお行儀が悪いでしょ!書き間違いだと分かっていても本当に大笑いしました。
大笑いした後、妹分を来て来て!と呼んで又2人で大笑いしました。その後、張り紙の写メをラインで娘達にも送って、娘からは「二月堂に正座したら落ちるよ」私も「私が二月堂に正座したら二月堂が壊れるよ」とまたまた大笑いしました。あまりに笑ったので、主人も気が付いたのか今朝はちゃんとした日本語になっていました。
その大騒ぎを聞いていたお弟子さんが「どうして二月堂って言うんでしょう?お水取りの二月堂と関係あるんでしょうか?」と質問がありました。
そういえば、何故二月堂というのか考えたこともなかったわね、ちゃんと調べて答えるね!と返事をした手前調べてみました。
奈良国立博物館とミホミュージアムに室町時代(15世紀)の二月堂食堂机(にがつどうじきどうつくえ)が残っている事がわかりました。ミホミュージアムの説明には「東大寺二月堂伝来」となっていました。お坊さん達が二月堂の食堂(じきどう)で食事をする際の机だった様です。
なので、あの机を二月堂と言うのですね。きちんと調べてみて良かったです。
書き間違いが無ければあんなに大騒ぎしなかったでしょうし、大騒ぎしなければ二月堂ってどういう物なのでしょう?という質問もなかったでしょう。という事は、主人が書き間違った事で一つお利口になりました。終わりよければ全てよし!です。
宗香