本日はお彼岸の明けです。真西に太陽が沈む彼岸の間は私達の生きている娑婆世界(しゃばせかい)此岸から見ると対岸、娑婆世界から十万億の仏土を隔てた阿弥陀仏がいらっしゃる無欲悟道の西方極楽浄土の域に1番近い日として死者を冥福を祈る期間です。と暦に書いてあります。沢山の想いを馳せる良い期間でした。
少し前から東京国立博物館では古墳時代の鶏形埴輪が展示されているようです。夜明けを告げる鶏は、古代の人々にとって光をもたらす神聖な鳥でした。邪悪なものが暗躍する闇夜を退ける役割があるとされる。と説明がありました。
2018年に行った中国禹州、泊まった禹州賓館の近くには鶏がいたようで、朝3時か4時から「コケコッコ〜コケコッコ〜コケコッコ〜コケコッコ〜」と鳴き通していて、いくら夜明けを告げる神聖な鳴き声と分かっていても、窓を開けて「うるさ〜〜い」と叫びたくなりました。
伊勢神宮の式年遷宮ではまず初めに宮司様の「カケコ〜カケコ〜カケコ〜」との、天岩戸に閉じ込もってしまわれた天照大御神のお出ましを乞うために長鳴鶏を鳴かせた、という伝説に由来する鶏鳴三声(けいめいさんせい)で始まりました。この鶏鳴三声もお出ましください!私達此処に揃っておりますよ!というのと一緒に夜明けの象徴、魔を退ける意味もあるのでしょうか?
鶏形埴輪を可愛いなぁ!と眺めている丁度この時期に、WBCで侍ジャパンが世界一になりました。感動的な準決勝、決勝でした。にわかファンのお婆さんも興奮して涙が出そうになりました。う〜ん、孫が頑張った様に感じてちょっと涙が出てたかな?
準決勝、不振に喘いでいた村上選手が2点タイムリーツーベースヒットを打って逆転サヨナラ勝ちした時に、中継していた中居さんが「やっと起きてくれました。おはようございます。村上選手おはようございます」と興奮した声色で感激のコメントをなさっていました。村上選手がバッターボックスに向かう前、コーチが村上選手に近寄ってきたので「あぁ、バントの指示かな?代打かな?」と村上選手は思われたそうです。ですが、告げられた言葉は監督の「ムネに任せた」の言葉だった、これで吹っ切れた!と仰っていました。村上選手にとってはこの言葉が鶏鳴三声だったのかな?と思いながらニュースを見ていました。
近頃はめっきり鶏の声も聞こえなくなりました。朝早く起こされなくて嬉しいのですが、寂しくもありますね。