お知らせ・コラム

高麗青磁

4月のに入って神嘗祭や祭典にお供えする御料米の忌種(ゆだね、いみだね、お供えし清められた籾種)を神田に蒔く伊勢神宮で神田下種祭(しんでんげしゅさい)が、橿原神宮でも下旬に下種報告祭が行われるそうです。もうそろそろ種蒔きをして、5月辺りには田植えですね。新米が楽しみです。お米の高騰も少しは落ち着くのでしょうか?高騰でお米離れも心配ですが、農家さんのことを考えるとあまり安いのもお困りでしょうし、win-winと感じられる状態はどの辺なのでしょう?

今回の誠之会美術ツアーで素晴らしい高麗青磁をたくさん見てきました。

中国では唐時代には越窯(えつよう、越州窯とも)で沢山の青磁ができ、本当に素晴らしい作品は源氏物語や枕草子にも出てくるように「秘色(ひそく)」と呼ばれたようです。

朝鮮半島では9世紀か10世紀頃に青磁の生産が始まったようで、今回越窯にとてもよく似ているので中国の技術者が朝鮮半島に渡ったんじゃないかしら?と思わせる作品を沢山見てきました。

そのうち、徽宗皇帝(きそうこうてい)時代、高麗を訪れた徐競という人が「高麗には青くて美しいやきものがあり、翡色と呼ばれている」と伝えたように、12世紀前半には高い水準に達したようで、学芸員さんから「翡色(ひしょく)」という言葉を多く聞きました。中国や朝鮮半島で大事にされている玉の色の意味もあるのでしょうか?

12世紀後半には象嵌青磁ができ、現代私達を楽しませてくれています。幸せですね。

 

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