お知らせ・コラム

「光る君」でチラッと椿餅が映りました。道明寺のお餅の上に椿の葉が乗っています。源氏物語の「若菜上」で殿上人が蹴鞠の後にはしゃぎながら食べるシーンが出てくるお菓子で、その頃はまだ小豆の餡子などは無いので甘葛(あまづら、蔦の汁を煮詰めたものらしいです)を入れる程度だっただろう!と解説してくださっているお菓子屋さんがありました。二月頃のお菓子ですが、美味しそうで食べたくなってしまいました。今に残る奈良時代からのお菓子といえば、遣唐使が仏教と共に持ち込んだ「からくだもの」という唐菓子、亀屋清永さんの「清浄歓喜団」清めのお香(世界中でお香は清めの儀式に使われていて、世界は共通だなぁ!と思います)を練り込んであり独特の香りがあります。その他にも餢飳(ぶと)も、からくだものですね。奈良の萬々堂通則さんの「ぶと饅頭」もとても美味しいです。昔からのお菓子が今も残っていて嬉しいです。

口切りの季節なので?(口切には炭斗に新瓢を使います)なのでしょうか、瓢のお軸がかかっています。瓢の価値?等がずらずらと書いてあります。

現代語訳すると、瓢は瓜の位もなく(食べても美味しくないってことかしら?)、西瓜の暑さを取る位も無いけれど(散々な云われよう)、けれど中が空しく無欲なので仙人も瓢を友として酒を入れて腰に携え、駒を出して楽しんだ、瓢は瓜の仲間なのに包丁の難(美味しく無いから?)にあわないのは知です、鯰を取ったのに逃してしまうのは仁です、羽柴秀吉公が馬印に使って強敵を倒すのは勇です、瓢の性は善なんですよ。という言葉の後に「うかうかと過ごすようでも瓢箪の胸のあたりに締めくくりあり」との和歌が書いてあります。

う〜〜ん!なかなか意味深いですね

如拙作の瓢鮎図という国宝があります。瓢箪でナマズを押さえるという禅の公案を絵に描いて、31人の禅僧の難しい言葉の画賛があります。一応、現代語訳を読んでみたのですが、難し過ぎて其々の和尚様方が何を仰っているのかさっぱり分からない、きっと良い事が書いてあるのでしょう。お分かりの方はお教えくださいませ。

宗香

 

 

一覧に戻る

pegetop