まだ6月なのに35度を超える気温の場所もあるなんて!暑い💦仕事で東京に向かう途中の車の外気温表示は27度!朝なのに!
この時期には毎年「廬山夜雨草庵中(ろざんのやう、そうあんのうち)」の軸を掛けます。
「白氏文集(はくしもんじゅう、はくしぶんしゅう、白居易の詩文集)」の中に
丹霄携手三君子
白髪垂頭一病翁
蘭省花時錦帳下
廬山夜雨草庵中
終身膠漆心應在
半路雲泥迹不同
唯有無生三味觀
栄枯一照両成空
う〜ん!要するに、白居易が都の友人に「君達は都で活躍してるけど、私は廬山の雨が降る夜に粗末な庵の中で侘しく過ごしてるよ!君達とは雲泥の差がついてしまったけれど、悟りの境地を開いた気分だよ!」って事ですかね?
「枕草子」にも「頭中将の、すずろなるそらごとを聞きて」で始まる章に、この廬山の詩を踏まえたお話が出てくる様です。
その頃にはもう有名な、教養として知っておかなければならない詩だったのですね。
昔の人のお勉強も大変だったのですね。今は調べればいろんな事が分かりますけれど‥‥その分、確実な資料を見つけないと、騙されそうで怖いですが‥‥
廬山も行きました。怖すぎて途中棄権した、怖〜〜いロープウェイに乗った所です。陶淵明が「采菊東籬下 悠然見南山(きくをとるとうりのもと、ゆうぜんとしてなんざんをみる)」と詠んだ南山は廬山の事ですし、廬山瀑布が有り、これも枕草子の中の「香炉峰の雪(白居易の詩を踏まえたお話)」で有名な二つの香炉峰が有り、白居易が草庵を築き、李白も度々訪れ、「虎渓三笑(こけいさんしょう)」の説話の舞台「東林寺」、朱子が書院を拡充して中国四大書院の筆頭にまでなった「白鹿洞書院」も有る、等々見どころ満載の山です。
バスで移動の途中に、この辺に白居易の草庵が有ったんだよ!とのガイド宋さんの言葉に、みんなで「何処どこ?」あまりに騒ぐので、運転手さんが気を利かせて、高速道路なのにゆっくりゆっくり超低速で走ってくれました。危ないのに有難うございました❣️
一幅の軸で色々な光景が浮かびます。想像したり、思い出したりすると人生が豊かになった様で幸せです。