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口切の茶事

東名高速を通っている時に見える木々も、街路樹も色付いて綺麗になってきました。わざわざ紅葉狩りには行けませんが、日々の暮らしの中にも心を豊かにしてくれる風景が有って気持ちを豊かにしてくれます。

先日口切の茶事をいたしました。まだまだ私共の料理を召し上がって頂く勇気は無く、お料理屋さんに来て頂きましたがお料理の全てを銘々に、飯器も回さず汁変えと一緒に飯椀もお下げして盛りなおす様にしました、何が正解だか分かりませんが最大限の注意だけは考えていきたいです。

新しくお茶屋さんに詰めていただいた碾茶は緑濃く、香り高く、煮物椀が出る頃から臼で挽きはじめると部屋中にお茶の香りがして幸せになります。きっとお席の中にもお茶の香りがしてきているだろうな❣️と思いながら挽木にさした鞘を持って、鞘の音を聞きながら回し、八寸の頃にはカタカタと茶篩い箱で茶を篩ます。口切ならではの音ですね。

つくつくの水指も、玄猪包の香合もこの時期に欠かせない取り合わせで、あぁ!開炉だなぁ!という思いになります。

国立国会図書館に有る、江戸時代の有職故実研究家の伊勢貞丈の著作「包結記(包と結びの二部)」には玄猪餅の包み方や図が書いてあります。デジタルコレクションで見られるのでご覧になってみては如何でしょう?

旧暦の10月最初の亥の日にはしのぶの葉と菊の葉、中の亥の日にはしのぶの葉と紅葉、後の亥の日にはしのぶの葉と銀杏の葉を乗せて、無病息災や子孫繁栄を願って作った玄猪餅を包んでお下げ渡しされました。

仁清の銀杏の葉を乗せた玄猪包香合が有名ですが、菊の葉や紅葉の葉を乗せた香合も綺麗でしょうね。

 

 

 

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