お知らせ・コラム

初釜

今週の金曜日、大寒を以って1番寒い季節に突入します。
天気予報によりますと、本当にこの冬一番の寒気がやってくるようです。暦には極寒に見舞われますが、人々の胸には春遠からじの希望がふくらみます。とあります。希望を持って極寒を乗り切って行きたいですね。

無事に初釜も終わりました。年の初めに皆様にお会いできて幸せでした。
寄り付きには、徳禅寺の和尚様に毎年お送りいただく色紙、兎の絵に「来朋自遠方亦不楽乎(ともえんぽうよりきたる、またたのしからずや)」、川瀬忍先生の作品、を荘りお客様をお迎えいたしました。
濃茶席は、天室宗竺(てんしつそうじく、江戸前期の禅僧、玉室宗珀の法を嗣いだ)の「歳旦」のお軸、祥瑞の花入(徳利型なので、主人はこれにお酒を入れて呑みたそうです、是非今度はお酒で)、龍泉窯砧青磁の酒会壷(しゅかいこ)、宝珠十王口の古芦屋釜、越窯円座文琳、他にも主人のお気に入り、趣味満載のお席でした、本人が1番楽しんでいたのではないでしょうか。
薄茶席は、一転明るく楽しく
万仭宗岱(ばんじんそうたい、江戸中期の禅僧)の「斗南長見老人星(となん、ろうじんせいをちょうけんす、斗は北斗七星、老人星は南極星、古くから中国で南極星が見えると平和になり寿命が伸びると‥薄茶席で老人星を見て平和になると良いですね)
万仭和尚の師匠が徳禅寺の住職だったので徳禅寺で修行をしたのでしょうね、勝手に私共とは御縁の深い方思っているのです。摂津国般若寺(後醍醐天皇が大徳寺の大燈国師を迎えて建立した大きなお寺だったようです、今は無くなっています)の中興の祖とも云われています。
老人星はカノープスという星で、南の地平線、水平線スレスレに現れる赤い星だそうです。葉山の海のスポーツをやってらっしゃる方は、ご覧になった事が有ると仰っていました。良いなぁ!見たいなぁ!いろんな和名(めら星、おうちゃく星とか)もあるようですよ。
風炉先には鶴岡八幡宮の吉田宮司様の絵馬、名越弥五郎の桐文繰口撫肩釜、夏目有彦先生の高麗卓と炉縁、十四代寿官造の水指、近左の松波蒔絵、御銘常盤の淡々斎作茶杓、9代大樋長左衛門富士絵の茶碗

濃茶席には初代川瀬竹春、川瀬忍先生の作品、薄茶席には川瀬竹志先生の作品を、点心席には二代川瀬竹春、川瀬竹志先生の徳利、を使わせていただきました。今年の喜びは、師匠である川瀬忍先生の御許可を頂き、川瀬竹志先生の御子息暢(いたる)さんの酒器も使えた事!4代の作品を皆様に見ていただけた事、年の初めに代々続いていく喜びを感じていただけた事が何より嬉しい事でした。暢さんは、まだまだ修行を始めたばかりで、忍先生曰く「水が漏らない程度の物」まだまだ作品とはいえない!とのお言葉ではあると思うのですが、これから厳しい師匠の元精進していくのみです。忍先生の茶道を知っていくことも大事!というお考えの元、誠之庵に入門されます。茶道もしっかり精進していってくれる事を望んでおります。暢さんは、忍先生と主人は比ぶべくも無いのですが、仕事に関してだけは、自分にも厳しいけれど人にも厳しい、妥協などという言葉は無い、という考えの2人の師匠を持つ事になります。これからの道のりは、険しいなんていうようなものでは無いほど厳しい道のりだと思いますが、頑張ってもらいましょう!今迄ばぁばの目線でいたちゃん❣️に接してきた私も、甘やかさない様に気を引き締めなければ!と思っています、まづは呼び方を、いたちゃん❣️から暢さん!に変えなくては‥‥できるかなぁ?

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